延命寺の花祭りは、音楽と踊りで釈尊のご生誕をお祝いします。
もともとインドの芸能は、神様の前で上演し、神仏に喜んでもらうためのご法楽でした。法要も舞踊公演も神仏を勧請して花を散華して供養するという同じ構造を持っています。
インドの演劇書によると、天上での最初の演劇はインドラ神(帝釈天)の旗祭りの日に、ヒマラヤの山麓で始められました。神々が魔を退治する劇を神々が見て楽しみました。
すると、魔物たちは怒って妨害しましたが、インドラの旗を立てその威力で滅ぼしました。後には善も悪も共存する全世界の有様を演じるということで、魔物たちをなだめました。
地上の演劇は、ブラフマー神(梵天)が聖典である四ヴェーダの粋を集め、第五のヴェーダとして演劇ヴェーダを作り、バラタ仙に命じて百人の息子と共に上演し、この世に舞踊・演劇を広めさせました。
インドではスラ、アスラといってスラが神様、アスラが阿修羅で悪い方になっていますが、ペルシアのゾロアスター教ではアフラマツダというように、音が変わってますがアスラが神様です。
考えてみれば、動物で一番凶悪なのは地球を破壊しかねない人間です。肉眼で見えない細菌やウィルスもそれなりの役割があって、人生ならぬ菌生を送っています。見えない世界にも意味があるのです。コロナウィルスを絶滅させようとしても無理な話で、生きる権利、人権ならぬ菌権があり、共生していくよりほかないのです。どこかで折り合いを付けてお手柔らかにして下さいということでお祈り申し上げます。
神秘的なシタールの演奏を来場している神々と一緒に楽しんで、病魔を退散し、世の中が落ち着くことをお祈りしましょう。法要では仏頂尊勝陀羅尼を唱えます。仏頂とは仏の三十二相の一つで頭頂の骨肉塊のことをいいますが、これが神格化されたのが仏頂尊です。一切の悪業を蹴散らして、寿命を延ばします。仏頂尊の梵字入りマスクも用意しました。
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