Enmeiji花祭り

延命寺の花祭り

 

花祭り-2013-

玄奘三蔵が観音菩薩より般若心経を授かるという物語

 

平成25年4月14日(日)

今年の花祭りでは玄奘三蔵が観音菩薩より般若心経を授かるという物語を上演します。
般若心経はとてもよく知られたお経ですが、その由来、サンスクリット語原典、翻訳について、経題について、意外と分からないことが多いのです。
私たちが読んでいるのは、三蔵法師として親しまれている玄奘が翻訳した心経ですが、般若心経を翻訳したのは晩年です。
それでは、インド行きの途中に携えた心経とは何だったのでしょう。
羅什が訳したといわれる般若心経でしょうか。
あるいは、サンスクリット語だったのでしょうか。
唐の時代、三蔵法師玄奘は経典を求めて天竺に旅立ちました。
山を越え谷を渡り、砂漠を縦断する困難な旅です。
様々な妨害にあい、賊や魔物に出会って観音菩薩に祈り、心経を唱えて切り抜けていきます。
旅を急ぐなか、四川省で病気の梵僧(インドから来た僧侶)に出会い、玄奘三蔵は看病します。
するとお礼に、これを唱えれば、あらゆる苦難も乗り越えることができるという呪文、心経を授かります。
タクラマカン砂漠に至って、食べ物も尽き、とうとう水も飲めなくなり、玄奘三蔵は失神します。夢うつつのなか大きな魔物を見ます。砂漠で多くの命を奪った地縛霊のようです。
深沙大将かと思われます。後の西遊記では沙悟浄として登場します。
天竺への旅はとても大変なので、一生の中ではやり遂げられない。
何回も途中で命を失ってしまう。
深沙大将は首から七つの髑髏をさげていますが、それは前世でインドへ渡ろうとした三蔵の首なのです。
深沙大将は、今度は守り神に転じて旅が成就することを助けます。
やがて、天竺に到着。巡礼しながら現ビハール州のナーランダ僧院に着きます。
そこに留学して勉強するためです。
すると、僧院の何千人もの僧侶の中に、かつて中国で世話をした梵僧がいました。
我こそは観音菩薩であると告げます。
上演の最後に、仏・菩薩を生んだ仏母たる般若菩薩が舞います。
空の智慧の世界を表します。
今回、一昨年の3月11日大震災への追悼として2時46分に半鐘をならします。
ご冥福を祈ると共に、世界の平和、皆様の安寧をお祈り申し上げます。

午後1時半~ 平和祈願法要

午後2時~ 観音神授般若心経

舞踊 REIKA、佐草夏美、奥川康子、岸美和、吉野芙祐
剣舞 青木宏之
音楽 坂田明、バカボン鈴木、高岡大祐、濱元智行

 

当日の風景

主 催: 延命寺 さいたま市浦和区本太1-42-2


 

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