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44 メー・カイの三女ノンヤオ
さらに彼女はクィティオ(タイ風ラーメン)屋までも始めた。クィティオ屋はどこでもほとんど同じである。深い円筒形の鍋に豚骨でスープをとり、いつもぐつぐつ沸かしている。めんを湯に通して椀にあけ、肉団子をのせ、スープをかけて、日本でも今は人気のある香味野菜パクチーをのせる。造りつけの細長いテーブルとベンチを置き、日除けの屋根をかけただけの店である。 ノンヤオの店は開店早々繁盛した。縁台にはたいてい誰かが座ったり、寝そべったりしていた。クィティオを食べに来ている人よりそうでない人の方が多いが、ノンヤオのところには人が集まるのである。ノンヤオのクィティオはおいしいというが、豪華さの点では診療所の前にある学校の先生の奥さんのクィティオが一番で、彼女もそのことを強調していた。けれどそこには、診療所の医者と看護婦と学校の先生たちしか来ない。みな、ランパーンから仕事でこの村に来ている人々である。 (川野「モエ家の特別な一日」河出書房新社『アジア読本 タイ』より一部転載)
川野美砂子 ‖精霊と女性の国
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